レーザーマーキングとは

レーザーの語源は

レーザーは『LASER』と書きます
その語源は『誘導放射による光の増幅』からなる英訳の頭文字からつけられた造語です。

Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation

レ―ザーマーキングとは

各媒質のレーザー光を加工対象物に照射させ表面を溶かす、焦がす、剥離する、酸化させる、削る、
変色させる等の物理的効果を一般的にレーザーマーキング加工と言います。

弊社所有レーザーマーカの媒質

YAGレーザー(Nd:YAG 固体)

レーザーマーキング加工をはじめ多くの分野で活躍する代表的な媒質のレーザーです。
マーキング用途では金属から樹脂に至るまで汎用マーキングから深彫りマーキング、
トリミングなどに用いられます。

YAGとは

Y(イットリウム)・A(アルミニウム)・G(ガーネット)と言われる結晶構造をもつ固体で
この結晶にNd(ネオジウムイオン)と言われる発光素子をドーピングし結晶のサイドから光(ランプやLD)を当てることで励起状態にします。

YVO4レーザー(4d:YVO4 固体)

YVO4レーザ-はYAG同様、金属から樹脂まで、より微細な文字や写真画像などの高品位なマーキング用途で
使用されます。
エルテックでは基本波長:1064nm、SHG波長:532nm、THG波長:355nmを採用しております。

YVO4とは

Y(イットリウム)V(バナジウム)O4(オキサイド)または、Y(イットリウム)VO4(バナデート)と
言われる結晶構造を固体で、この結晶にNd(ネオジウムイオン)と言われる発光素子をドーピングし
結晶のエンドから集光したLD光を当てることで励起状態にします。

ファイバレーザー(半導体)

波長は1090nmでYVO4・YAG同様に金属・セラミックス等へのマーキングに使用されます。
ロングパルスによって熱をかけ、金属への黒色印字や深彫り加工に用いられます。

ファイバレーザーとは

半導体に電流を流してレーザ発振させる素子ですが発光の仕組みは発光ダイオード(LED)と同じです。
発光はpn接合の順方向に電流を流すことによって起こります。

CO2レーザー(気体)

CO2レーザーは主に石英、セラミックス、アクリル、木材、皮革など非金属を対象としており
YAGやYVO4と同様ガルバノスキャンタイプ(光学式)をはじめ最大加工範囲2500mm×1500mmまで対応可能な
プロッタータイプを取り揃えております。

CO2レーザーは発振管内にはCO2ガス以外に、N2(窒素)やHe(ヘリウム)が規定量配合量配合され
完全密閉状態で封入されています。これを「封じ切りタイプ」といいます。
またN2はCO2のエネルギー順位を上げHeは逆に安定状態に下げる役割をします。

波長比較

エルテックが提供するレーザーマーキングの波長を比較 第三高調波 第二高調波 基本波 ファイバ CO2
  • 第三高調波(355nm)
    (UV)3D印字、125mm×125mm対応

    ダメージレス(熱ストレスの軽減)
    樹脂への高発色印字

  • 第二高調波(532nm)
    (グリーン)3D印字、120mm×120mm対応

    微細印字からトリミング、穴あけまで他
    SEMI規格の印字にも対応

  • 基本波
    (1064nm)
    (IR)3D印字、300mm×300mm対応

    汎用性の最も高い波長
    金属から樹脂まで幅広く対応

  • ファイバ(1090nm)3D印字、120mm×120mm対応
    出力:30W、50W

    高出力印字用途
    黒印字・深彫りなど

  • CO2
    (10600nm)3D印字、300mm×300mm対応
    プロッター式
    2500mm×1200mm対応

    ガラス・アクリルなどの透明材料への表面印字
    樹脂材料への穴あけ・
    カット

特性比較(一般参考例として)

打刻 彫刻 エッジング 印刷 レーザーマーキング
加工範囲
連番管理(規則性) × ×
連番管理(不規則性) × ×
写真画像 × ×
ロゴマーク
カラー化 × × ×
深さ(深彫り) ×
形状制限(自由度) × × × ×
完成品への加工 × × ×
加工能力
耐摩耗性 ×
多様な材質への対応
作業環境への影響 ×